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2025.11.25

信頼を紡ぐ金融の仕事のリアル

大学生のための金融教育メディア「マネラボユー」は、投資や資産形成をはじめとした“お金の知識”を幅広く扱い、学生が将来に役立つ金融リテラシーを身につけるきっかけを届けてきました。

今回の企画は、金融業界を目指す大学生に向けて、金融の世界で働く人たちのリアルを伝えるインタビュー企画。数字を扱うだけでなく、人の想いや人生に寄り添う──。そんな金融の仕事の奥深さを、“人”の視点からお届けします。

本記事では、信頼と挑戦を大切に、お客さまに寄り添い続ける広田証券株式会社の石川貴大さんにお話を伺いました。金融という枠を超えて「人と向き合う」仕事のやりがい、成長の原動力、そしてこの会社で働く魅力とは――。

学生の皆さんが“将来の自分”を重ねて考えたくなる、そんな一歩につながるストーリーをお届けします。

証券会社の営業員として行っている業務ややりがい

私が行っている証券会社の営業は、お客様の投資方針や目的に応じて、最適な金融商品をご提案し、資産形成をサポートする仕事です。お客様から投資に関するご相談を受けることもあれば、こちらから提案することもあります。私の場合は、お客様に自らアプローチする機会が多いと感じます。

最近はネット証券が台頭していますが、対面で相談させてもらっている以上、信頼関係の築きやすさや、どのように付加価値を提供するかを重視しています。

東京に来てからは、会社を経営している方を担当することが多くなりました。普段なかなか経営者の方と1対1で話す機会って、普通の仕事では得難いと思うんですよ。そういう意味では、すごくやりがいを感じています。もちろん、サラリーマンや主婦の方もいらっしゃいます。サラリーマンの方は日中働いているので、お昼休みに電話で相談したり、土日に少し相談することもあります。

経営者の方と話していると、本当にためになる話をたくさん聞けるんです。特に困難なシチュエーションの乗り越え方とか。普通なかなか聞けない話としては、多額の借金を抱えた状態を乗り越えたというエピソードがあります。会社員と経営者って考え方が全く違うので、経営者ならではの体験談を聞いて、自分の視野を広げられることに楽しさややりがいを感じています。

今年の4月から課長を務めており、現在は課長として求められる役割や視点を意識しながら、職務に全力で取り組んでいます。

リフレッシュ方法としては、週の半ばに職場の方々と集まって食事をしたり、仕事以外の話で盛り上がる時間を大切にしています。年齢や立場を越えて気軽に話せる関係性があることで、自然とリフレッシュできますね。仕事とプライベートのバランスについては、5日は全力で働いて、2日は全力で休むという感じです。

お客様の資産が増えると嬉しい。ただ損失から逃げてもいけない

仕事で一番嬉しいのは、やっぱり担当しているお客様の資産が増えたときですね。特に最近は株価が好調なので、このような相場を見ていると楽しいです。あと、現在のお客様から新しいお客様を紹介してもらえると、最高にうれしいですね。

逆につらいのは、損失が発生したときです。投資である以上、リスクはつきものですが、株価が大きく下がるとお客様が損失を抱えることもあります。

実は入社して2〜3年目の頃に、今でも印象に残っている出来事があるんです。株価が下がったときに、お客様への連絡をためらってしまったことがあって。そのときに「こういう時こそ、真っ先に連絡してほしい」とお言葉をいただきました。その経験を通じて、どんな状況でもお客様に正面から向き合うことの大切さを実感しました。今では、厳しい局面ほど早めにご連絡して、誠実に対応することを心がけています。

ここ数年は株価が乱高下することもあるので、情報の精査は欠かさずに行っています。情報収集は毎朝5時に起きてテレビ東京の「モーニングサテライト」を見るのが日課です。日経新聞も毎日読んでいて、社内でも多くの社員が同じように情報収集を習慣にしています。そうした環境の中で、自分も常にアンテナを高く持ち、タイムリーに経済の流れを把握するよう意識しています。

テレビや新聞での情報収集に加えて、普段の生活の中でも気になったものはすぐに調べるようにしています。たとえば最近は「疲労回復するパジャマ」が話題になっていますよね。そうした注目商品を見つけたときは、販売している会社や製造元の企業にも目を向けて、その背景やビジネスモデルを調べてみるようにしています。

お客様の資産を「増やす」「守る」ために冷静さを失わない

普段の仕事で喜びを感じる瞬間としては、お客様に利益を出してもらうのが一番ですが、楽しく前向きに、という点も意識しています。株価の動きで一喜一憂することもありますが、冷静さを保って業務と向き合うようにしていますね。最終的には、お客様の資産を「増やす」「守る」ことが大切なので。

経済はいつ、何が起こるかわかりません。大きな下落が起きた直後は、問い合わせが増えますね。お客様のリスク許容度次第を踏まえて、お客様の状況に応じて適切なアドバイスをしています。

大切な資産を預からせてもらっている以上、お客様から相談を受けたときは、すぐに対応しなければなりません。また、未来は不確実なので、複数のシナリオを用意するようにしています。日経平均が大幅に下落した翌日に「どうすればいいですか?」という相談を受けたら、落ちた理由次第で対応を変えます。

たとえば、米中が貿易を一切しなくなったら経済への影響が長引くと思うので、「今買いましょう」とは言いづらい。逆に、ちょっとした小競り合い程度で、前向きに次の手段が考えられる場合は、「様子を見て買い増ししましょうか」とアドバイスすることもあります。自分の考えがピンポイントで当たるのはなかなか難しいので、一つのシナリオだけでは考えず、複数の選択肢は常に用意しています。

大学生のころに学んだ「地域金融」が今の業務に生きている

大学に入るとき、明確に学びたい内容は決まっていませんでした。両親と相談した結果、経済学部や経営学部が就職に強いだろう、ということで経済学部を選択しました。

専攻していた「地域金融ゼミ」では、地元の大阪は工場が多い関係もあり、自分たちが銀行の担当者になった気持ちで、地域金融としてどのような貢献ができるのかを学びました。社長や経営者の方から、経営上のリアルな悩みを聞かせてもらい、金融機関としてどのように課題解決ができるのかを専門的に勉強したんです。

卒論は、マクドナルドが地域経済にどんな影響を与えているのか、をテーマにしました。高校から大学まで7年間ずっとマクドナルドでアルバイトをしていたこともあって、身近なテーマとして興味を持ったんです。各国で販売されているビッグマックの価格を比較する「ビッグマック指数」などのマクロデータを使って、経済全体や企業の競争力との関係を調べました。

就活では、金融業界だけではなく、ハウスメーカーのような不動産業界にもエントリーしました。特に金融一本だけに絞ってはいなかったですね。入社したら、その会社で仕事を頑張るだけだと思っていました。

金融業界に関しては、証券会社に限らず、銀行や信用金庫なども含めて幅広くエントリーしていました。もともと、金融業界は少し堅いイメージがあるのかなと思っていたのですが、実際に社員の方々とお話しする中で、誠実で人柄の温かい方が多いことに気づきました。

特に広田証券では、面接の待合室で通りかかった社員の方々が皆さん気さくに声をかけてくださって、その雰囲気がとても印象的でした。働く人の人柄の良さや職場の明るい空気を感じ、「ここでなら自分も前向きに成長できそうだ」と思い、広田証券に入社を決めました。

高校生・大学生でのバイトが人生に大きな影響を与えた

私の場合、高校生・大学生でのバイトから影響を受けています。マクドナルドでバイトしていたときの先輩とはいまだに仲良くしてもらっているんですが、バイトしていたときは厳しかったですね。

「責任感がない」「仕事に真剣に向き合え」に関しては、常に言われ続けました。喧嘩もしましたが、そこで社会人としてのマナーや仕事への向き合い方など、心構えやマインド面を学べました。高校生に対しての指導経験なんかも、今思えば貴重でしたね。

アルバイトをしている大学生の方も多いと思いますが、できる範囲で責任感ややりがい、自分が果たしている役割などを意識してみるといいかと思います。「生活費稼ぎ」「お小遣い稼ぎ」ではなく、一種の学びの場としてとらえてみることをおすすめします。私自身、マクドナルドでのバイト経験が今の仕事に活きていますから。

金融業界を目指すならファイナンシャルプランナーの資格やコミュニケーション能力があると有利

どの業界でも、仕事は厳しいという点や、頑張って結果が出たらうれしいというのは共通です。

金融業界を目指すのであれば、ファイナンシャルプランナーの資格を学ぶと、業界への理解を深めやすく、面接でも評価されやすいと思います。「資格勉強をするほど頑張れる人、金融業界に興味がある人」という印象を持つので。もちろん、入社後に取得しても大丈夫ですが、資格取得は有効な準備なのかなと思います。

社会人になって感じた、重視される能力はコミュニケーション能力ですね。人とかかわるということが大前提になるし、信頼関係を築くうえで欠かせません。普段からアルバイトだろうとゼミだろうと、コミュニケーションの質に関しては意識してほしいです。

いろいろな年代の人と話した経験がある人は、社会人になっても苦労しないんじゃないか、とは思います。

面接では言葉に詰まっても大丈夫。志望動機で熱意を伝えてほしい

私は一次面接で面接官を務めることもあります。多くの方の面接をしてきましたが、中には緊張して言葉がうまく出てこない方もいます。

私からすると、面接時に緊張して言葉が詰まってしまうのは、全く問題ないです。むしろ、それが普通ですから。なので、言葉に詰まっても、まったく焦る必要はありません。

ただし、志望理由が薄いと「うちに興味がないのかな」と思ってしまうので、志望理由は自分の言葉でしっかり突き詰めて考えてもらいたいと思います。私としても、前向きな姿勢で一生懸命話してくれれば、その人に興味を持ちます。

金融業界は大変なイメージがあるかもしれませんが、お客様の資産を預かるという、とてもやりがいのある仕事に取り組めます。また、経済や政治だけでなく、ビジネスの現場で活躍する多様な人々と関わる機会もあり、日々勉強になることが多いので面白いと思います。就活を控えている大学生の皆さんにも、ぜひ金融業界に興味を持ってもらえるとうれしいです。

金融業界の中でも、広田証券に関しては、人間関係に関しては温かく、良い意味で自由に働けます。社内でのコミュニケーションも活発ですし、私自身多くの優しい先輩や上司から丁寧に指導を受けてきましたので、働きやすいと思います。目の前の仕事に全力で取り組める方と、ぜひ一緒に働いていきたいですね。

会社紹介
広田証券株式会社

広田証券株式会社は、1944年の設立以来、大阪を拠点に地域に根ざした金融サービスを提供してきた独立系証券会社です。長年にわたり個人投資家の資産形成を支援し、地域社会の発展に貢献してきました。

同社の特徴は、市場環境の変化に左右されず、一人ひとりのライフプランに寄り添ったきめ細かな対面コンサルティングにあります。株式や投資信託など幅広い金融商品を取り扱い、最適な資産運用を提案しています。

また、人材育成にも注力しており、資格取得支援や研修制度を通じて金融の専門人材を育成しています。家賃補助などの福利厚生も整っており、安定した環境で長くキャリアを築ける企業です。

広田証券株式会社 採用サイト</>

柴田 充輝
執筆者
柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。