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2025.12.19

現役大学生のための金融リテラシー入門。人生で役立つお金の教養とは①

金融リテラシーという言葉を聞いたことがあるでしょうか。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実はみなさんの日常生活にとても身近な存在です。

大学生のうちから金融リテラシーを身につけることで、将来的にお金で困るリスクを軽減できます。アルバイトの給料をどう使うか、就職してからの給料をどう管理するか、身近な生活で金融リテラシーは役立ちます。

金融リテラシーとはそもそも何か

まずは、金融リテラシーとはそもそも何か、なぜ必要なのかを見ていきましょう。

そもそも金融とは

金融とは、簡単にいえば「お金のやり取りや流れ全般」のことを指します。たとえば、友達に1000円を貸すことも、お金のやり取りという点では金融の一部といえます。

私たちの生活には、銀行や証券会社、保険会社などの金融機関が深くかかわっています。ATMでお金を引き出したり奨学金を借りたりするのも、すべて金融サービスを利用している証拠です。

つまり、金融は特別なものではなく、みなさんの生活に欠かせない存在なのです。

金融リテラシーとは

金融リテラシーとは「お金と上手に付き合う力」のことです。具体的には、収入と支出のバランスを管理したり、将来に備えて貯蓄や投資をしたりする能力を指します。

生きていくうえで、お金に関する悩みや問題は常につきまとうといっても過言ではありません。その時々に応じて最適な判断を下す(ないし失敗を避ける)ためには、金融リテラシーが必要です。

身近なところでは、月々のアルバイト代で10万円を稼いだときに「どのように使い、どのくらい貯金するか」という計画を立てられるでしょうか。これができるようになることが、金融リテラシーを身につけるということです。

大学生にも金融リテラシーが必要な理由

大学生のうちから金融リテラシーを身につけることは、将来の人生設計において重要です。就職してからお金について学ぼうとしても、仕事に追われてなかなか時間がとれないものです。

卒業して社会人になったら、結婚や子どもの誕生など、さまざまなライフイベントが起こるかもしれません。さらに長い目で見ると、住宅の購入資金や老後資金の確保など、さまざまな課題と直面します。

これらのライフイベントに対応するためには、多少なりともお金が必要です。たとえば、まったく貯金ができていない状態だと、「結婚式を挙げたいけど、経済的に難しい」という事態になりかねません。つまり、ライフイベント発生時に柔軟に対応するためにも、若いうちから計画的に資産形成を始めることが大切なのです。

また、金融リテラシーは「今を楽しみながら、将来も楽しむ」ための必須スキルです。無理な節約ではなく、賢くお金を使いながら増やしていく方法を学ぶことで、充実した人生を送ることができるでしょう。

金融リテラシーを高めるために押さえておきたい基礎知識

金融リテラシーを高めるために必要な基礎知識について見ていきましょう。まずは収支管理・保険・貯蓄と投資の3つの基本を押さえることが重要です。

収支管理の基本

収支管理とは、自分の収入(入ってくるお金)と支出(出ていくお金)を把握し、コントロールすることです。アルバイト代や仕送りがいくらあって、食費や交際費にいくら使っているか、正確に把握できているでしょうか。

基本的に、支出が収入を上回る「赤字」の状態は避けなければなりません。ただし、引っ越しや家電の買い替えなど、突発的な支出があるときは例外です。大切なのは、年間を通じて黒字を維持することです。

最近では「マネーフォワードME」や「Zaim」などの家計簿アプリを使えば、レシートを撮影するだけで簡単に収支管理ができます。手間をかけず自動で家計簿を作成してくれるため、便利なツールを有効活用しましょう。

保険の基礎知識

保険には、国が運営する「公的保険」と民間企業が提供する「民間保険」の2種類があります。日本は国民皆保険制度があるため、病気やケガをしても医療費の自己負担は原則3割で済みます。

また、公的年金制度では障害や死亡などへも備えられます。これらの制度は、私たちの生活で起こり得るリスクに備えられるため、ぜひ基本的な知識は押さえておきたいところです。

保険の本質は「起こる確率は低いが、もし起こったら自分や家族の生活が破綻するリスクに備えるもの」です。自分の資産状況や家族構成などを確認し、公的制度だけでカバーできないリスクがある場合、民間保険の加入を検討しましょう。

貯蓄と投資の違い

貯蓄と投資は、どちらも「お金を貯める」という点では同じですが、その目的とリスクが大きく異なります。

貯蓄は、当面の生活費や近い将来に使う予定があるお金の置き場所です。普通預金や定期預金がこれにあたり、元本(預けたお金)が保証されているため安全性が高いといえます。一般的に、社会人になったら生活費の3〜6か月分は貯蓄として確保しておくと安心とされています。

一方、投資は「損をするかもしれないけど、将来のために増やしたい」というお金の置き場所です。株式や投資信託などがこれにあたります。

この違いがわからないと、必要なときにお金が引き出せなかったり、逆に低金利の預金だけで資産が増えなかったりする可能性があります。生活を守るだけでなく、将来の資産形成を効率よく行うためにも、貯蓄と投資の違いを理解することは欠かせません。

まとめ

金融リテラシーは、これからの長い人生を豊かに過ごすために欠かせないスキルです。大学生のうちから身につけることで、就職後の生活設計もスムーズに進められるでしょう。

まずは収支管理から始めて、少しずつ保険や投資の知識を深めていきましょう。大切なのは、完璧を求めず、できることから一歩ずつ実践することです。

次回は、具体的にどのような方法で金融リテラシーを高めていけばよいのか、実践的な方法を解説します。

柴田 充輝
執筆者
柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。