「投資に興味はあるけど、なんとなく怖い」。この感覚、けっこう多くの人が持っています。
でも、その「怖い」って、よく考えてみると何が怖いんでしょう?今回はまず、その正体をゆっくり言葉にしていきます。
- 投資の「怖い」は、「分からない不安」と「減る不安」の2つ
- 値段が日々動くのは、投資において普通のこと
- 値段が下がっていても、売らなければ損は確定しない
資産形成とかちょっと気になってるんですけど、投資ってなんか怖いイメージあって…
なるほど、その『怖い』というのは、もう少し具体的に言うとどんな感じ?
えっと…なんか、気づいたらお金が減ってそう、っていうか…
確かに、その感覚はよく分かります。じゃあ、その『気づいたら減ってそう』って、どういうイメージなんだろうね?
……言われてみると、よく分からないですね。
そこなんだよね。怖いの中身が言葉になってないと、何を気にすればいいかも分からない。今日はそこを整理してみよう。
怖さって、中身がぼんやりしているうちは、なかなか向き合えません。「お化けが怖い」という感情も、「実は影だった」と分かれば落ち着くのと同じです。
まずは、頭の中にある「なんとなく怖い」というイメージを、そのまま並べてみるところから始めましょう。
「なんとなく怖い」を、まず言葉にしてみる
投資が怖い、と感じるとき、頭の中にはこんなイメージがあったりしませんか?
- ・投資って、気づいたらお金が減ってそう
- ・一回失敗したら、一気に大きく損しそう
- ・何だかよく分からないまま、お金がなくなりそう
たぶん、どれかひとつは「あ、それある」と思った人が多いはず。これは決しておかしな感覚ではなくて、むしろ自然な反応です。
まずは「自分が何を怖いと思っているか」を眺めてみる
その「怖いイメージ」はどこから来ている?
こうしたイメージは、SNSやYouTubeで「大きく損をした人の話」を目にすることから生まれている場合もあります。身近なところで、投資で失敗した人がいるケースもあり得るかもしれないですね。
以前、相談に来てくれた大学生がこんなことを言っていました。「FXで大きく損をしてしまった人の動画をいくつも見ていたら、投資ってこういうものなんだ、って思うようになって……」と。本人は投資をやったことがないのに、頭の中のイメージだけはすっかり「怖いもの」になっていたんです。
こうしたケースは一部の極端な例であることも多いのですが、インパクトが強いぶん、「投資=すぐに大損するもの」という印象だけが強く残ってしまいがちです。元のイメージそのものが、ちょっと偏ったところから作られている、ということもあります。
「怖いイメージ」は、極端な事例から作られていることが多い
怖さを2つに分けてみる
こうして並べてみると、なんとなく共通点が見えてきます。 実は「怖い」の中には、2種類の不安が混ざっていることが多いです。
①何が起きているのか分からない不安
- ・なぜ上がるのか分からない
- ・なぜ下がるのか分からない
- ・自分のお金が、今どうなってるのかも分からない
②お金が減るかもしれない不安
- ・損するかもしれない
- ・戻ってこないかもしれない
この2つは、似ているようで別物です。たとえば体調が悪いときも、「頭が痛いのか」「お腹が痛いのか」で対処が変わりますよね。怖さも、まず分けてみると向き合いやすくなります。
「分からなさへの不安」と「減ることへの不安」は分けて考える
投資の言葉に置き換えてみる
この2つの不安を投資の言葉で言うと、それぞれこうなります。
- ・値動き:価格が上がったり下がったりすること→なぜ動くのかがわかりにくいので、「分からなさへの不安」とつながる
- ・元本割れ:買ったときの値段より、今の値段が下がっている状態→「減ることへの不安」とつながる
用語だけ見るとちょっと難しそうですが、中身は「日々動くこと」と「下がってる状態」、それだけです。怖さの正体を、ちょっと言い換えてみたくらいの感覚で大丈夫です。
値動きと元本割れ、ざっくりイメージ
ここからは、2つをもう少しイメージできる形に整理してみます。完全に理解する必要はなくて、「だいたいこういうこと」が掴めればOKです。
値動き:日々、ちょこちょこ動くのが普通
投資の値段は、毎日少しずつ上下します。ときには短い期間で大きく動くこともあって、見慣れていないと「急に減った」と感じやすい部分でもあります。
逆に言うと、動くこと自体は普通の状態。そう知っておくだけで、画面の上下に振り回されにくくなります。
元本割れ:下がっている状態と、損が確定している状態は別物
ここが、ちょっとややこしいところ。たとえば10,000円で買ったものが、今8,000円になっているとします。
このとき、画面上ではマイナス2,000円と表示されていますが、まだ売っていなければ、損はまだ確定していません。一方で、そのまま8,000円で売ると、その時点で2,000円の損が確定します。
同じ「8,000円」でも、売るかどうかで意味が変わってきます。画面が赤くなっていても、それは「今そう見えている」だけ。下がっている=即損失、というわけではないんですね。つまり、まだ確定していない状態です。
投資の値動きは普通のこと、元本割れは売って初めて確定するもの
まとめ
「投資が怖い」の中身を分けてみると、
- ・何が起きているのか分からない不安→値動き
- ・お金が減るかもしれない不安→元本割れ
という2つに整理できます。そして、
- ・値段は毎日動くのが普通のこと
- ・下がっていても、売らなければ損は確定しない
こうした仕組みを知っておくだけでも、「なんとなく怖い」という感覚は少し整理されてくるはずです。
怖さをゼロにする必要はありません。しかし、怖さの中身が見えてくると、怖さは向き合えるサイズに変わっていきます。投資との距離感も、そういうところから少しずつ変わっていくかもしれません。
- 「なんとなく怖い」は、まず中身を分けてみる
- 値段が動いても、すぐに損が確定するわけではない
- 怖さの正体がわかると、落ち着いて見られるようになる









