投資を始めたばかりの方は、詐欺師にとって格好のターゲットになってしまう可能性があります。さらに、友人や先輩からの紹介という形で近づいてくるケースもあります。
この記事では、大学生が投資詐欺に遭わないために知っておくべき知識と、もし騙されそうになったときの対処法について解説します。正しい知識を身につけて、大切な資産を守りましょう。
大学生を狙う投資詐欺の代表的な手口
投資詐欺の手口は年々巧妙化しており、特に大学生をターゲットにした手法は多様化しています。ここでは、実際に被害が報告されている代表的な手口を3つ紹介します。
これらの手口を知っておくことで、実際に勧誘を受けたときに「これは詐欺かもしれない」と気づけます。自分の身を守るために、それぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう。
SNS型投資詐欺
消費者庁や警察庁には、SNS上での勧誘による被害が報告されています。
SNS型投資詐欺は、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSプラットフォームを利用した勧誘手法です。この手口の特徴は、派手なライフスタイルを投稿することで「自分も同じようになれる」と思わせる点にあります。
典型的なパターンとしては、高級車や高級ブランド品、海外旅行の写真とともに「投資で成功しました」「月収100万円達成」といった投稿を繰り返します。そして、興味を持ったユーザーがDMを送ると、「特別にあなたに教えます」と個別に連絡を取り始めます。
「受講料」「手数料」などの名目でお金を振り込んだあと、最終的に連絡が取れなくなるのが典型的な事例です。
友人・先輩からの紹介型
友人や先輩からの紹介型は、信頼関係を悪用した極めて悪質な手口です。マルチ商法的な構造を持つ投資案件が多く、紹介者も被害者である場合と、意図的に加担している場合があります。
この手口では、まず親しい友人や尊敬している先輩から「いい投資話がある」「一緒に稼ごう」と誘われます。相手は信頼できる人物なので、警戒心が薄れてしまうのです。
この手口の問題点は、紹介者自身も詐欺の被害者である可能性が高いことです。彼らは「人を紹介すれば報酬がもらえる」というシステムに組み込まれており、善意のつもりで友人を勧誘しています。
結果として、友人関係が壊れるだけでなく、自分も次の被害者を生み出す加害者になってしまう危険性があります。
自動売買ツール詐欺
自動売買ツール詐欺は、FXや暗号資産の取引を自動で行うツールを高額で販売する手口です。「AIが自動で稼いでくれる」「ほったらかしで月収30万円」といった謳い文句で勧誘してきます。
この手口では、まず無料のセミナーやLINEグループへの参加を促します。そこで投資の基礎知識を教えながら、「初心者でも自動売買ツールを使えば簡単に稼げる」と信じ込ませるのです。
ツールの価格は数十万円から100万円を超えるものまで様々です。「このツールを使えばすぐに元が取れる」と説明されますが、実際には全く機能しないシステムだったり、簡単に作れる程度のプログラムだったりします。
投資詐欺を見抜くためのチェックポイント
投資詐欺から身を守るためには、怪しい案件を見抜く力が必要です。詐欺師は巧妙な手口で近づいてきますが、冷静に観察すれば必ず不自然な点が見つかります。
ここでは、投資案件を判断する際に必ずチェックすべき4つのポイントを紹介します。
「絶対儲かる」「元本保証」はあり得ない
投資において「絶対儲かる」「元本保証で高利回り」は成立しません。投資にリスクは付き物であり、リスクのない高リターンは存在しない以上、これらの文言は詐欺が疑われる重要なサインです。
実際に、銀行預金のように元本が保証されている商品は、金利が低いですよね。これは、リスクとリターンがトレードオフの関係にあることを示しています。高いリターンを得たければ、それに見合ったリスクを取らなければなりません。
甘い言葉に惑わされず、投資の大原則である「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」を常に念頭に置きましょう。
即決を迫られたら疑う
「今日だけの特別価格」「限定5名のみ」「明日には募集終了」といった言葉で即決を迫ってくる場合は、詐欺の可能性が高いといえます。これは、冷静に考える時間を与えないための常套手段です。
詐欺師は、ターゲットに時間的プレッシャーを与えることで判断力を鈍らせようとします。「今すぐ決めないと損をする」という焦りを作り出し、リスクについて調べたり、周囲に相談したりする機会を奪うのです。
SNSの華やかな投稿を鵜呑みにしない
SNS上の「投資で成功しました」という華やかな投稿は、実際には真偽不明です。高級車、ブランド品、札束の写真は、詐欺師がターゲットを引き寄せるために用意した「エサ」に過ぎません。
実際には、レンタルした高級車やブランド品、さらには偽札を使って撮影しているケースが多数報告されています。また、他人の成功事例の写真を無断で使用していることもあります。
本当に投資で成功している人は、SNSで不特定多数に向けて「稼ぎ方を教えます」とは言いません。なぜなら、本当に儲かる方法があれば、わざわざ他人に教える必要がないからです。
SNSの情報は、基本的に「疑うくらいが丁度良い」という姿勢を持ちましょう。華やかな投稿の裏には、あなたを騙そうとする意図が隠れている可能性が高いのです。
高額な初期費用を要求されたら危険
投資を始める前に数十万円から100万円を超えるような高額な初期費用を要求された場合、それは詐欺である可能性が極めて高いといえます。
高額な初期費用を要求する詐欺の代表例が「ポンジスキーム」です。これは、新しい出資者から集めたお金を既存の出資者への配当に回す自転車操業的な詐欺手法で、最終的には破綻して出資金が戻ってこなくなります。
この手法は100年以上前から存在しますが、形を変えて現代でも多くの被害者を生み出し続けています。「入会金」「教材費」「システム利用料」など、名目は様々ですが、投資を始める前に高額な費用を請求された時点で詐欺を疑いましょう。
投資詐欺から身を守る方法
投資詐欺の勧誘を受けたり、すでに契約してしまったりした場合でも、適切に対処すれば被害を防いだり最小限に抑えたりすることができます。
詐欺の勧誘だと感じたら、曖昧な態度を取らず、はっきりと断ることが重要です。相手が友人や先輩の場合、断りにくいと感じるかもしれません。
しかし、本当にあなたのことを思っている友人なら、断ったことで関係が壊れることはありません。むしろ、無理な勧誘を続ける相手とは距離を置くべきです。
対面での勧誘だけでなく、SNSのDMや電話、LINEでの勧誘も同様です。ブロック機能を活用し、相手との連絡を断つことも有効な手段です。
もしすでに契約書にサインしてしまった場合でも、クーリングオフ制度を使えば契約を解除できる可能性があります。クーリングオフとは、契約後でも一定期間内であれば無条件で契約を取り消せる制度です。
消費者ホットラインも、頼れる行政の相談窓口です。消費者ホットラインは、消費生活に関するトラブルについて相談できる窓口で、局番なしの「188(いやや)」に電話することで、最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口につながります。
相談は原則無料で、専門の相談員が対応してくれます。「これは詐欺かもしれない」という段階でも相談できるので、少しでも不安を感じたら早めに連絡しましょう。
まとめ
投資詐欺は、決して他人事ではありません。投資の重要性が認識されつつあるため、大学生も詐欺で狙われる時代になっています。SNSの普及により、詐欺師はこれまで以上に巧妙な手口であなたに近づいてくるため、注意が必要です。
正しい知識を持っていれば、詐欺を見抜き、自分の資産を守れます。「簡単に稼げる」「誰でもできる」「リスクなしで高リターン」といった、都合の良すぎる話には必ず裏がある点を理解すれば、詐欺に引っかかるリスクを大幅に軽減できるはずです。






